映画「天国は待ってくれる」は人生への肯定感が難しいことを教えてくれる映画だったかもしれない

今日は、NHKのBSで放映されていた映画のお話をちょっとだけさせて頂こうかなと思います。

「天国は待ってくれる」という映画を観ました。

かなり古い映画です。

NHK BSの映画枠は、毎週チェックはするようにしてました。

この映画、ぜんぜん知らなかったんですが、内容説明を読むとちょっと見てもいいかな、と。

そう思ったので、録画しておいたというわけです。

では、「天国は待ってくれる」という映画はどんな映画なのか。

1943年の映画なんですね。

1943年というと、太平洋戦争、日本はそろそろ敗戦が濃厚になってきた、という時に作られた、アメリカのコメディ映画です。

コメディというところに引っかかった、コメディだったら見てみたいな、そう思って録画をしました。

いきなり冒頭で、彼の担当(His Excellency)という登場人物が出てきて、魔法使いサリーちゃんのお父さんみたいな格好したけど(笑)。

ウィキペディアでは、「閻魔大王」という表現をしていましたけれども、死んだ人間が天国に行くか地獄に行くかを判断する、判断役という人が出てきます。

その人が、主人公の判断をするための対応してるんですね。

そこで主人公は、自分の人生はクズみたいなことをしてきたから地獄に行っても当然なんだと言うんです。

だいたいの人は、私は天国じゃないなんておかしいなんて言うわけです。劇中でも、そういう文句を言うおばさんが割り込んできたりとかします。

ふつう、人ってそうだよね。

私は当然天国に行くべき人間だと思ってるという人が、実は罪を犯していたりするというのがあるんだけれど。

この主人公は、自分こそクズみたいな人生だったから、地獄に行くのが当然。だから、地獄へ送ってくれとお願いするわけですね。

その閻魔大王さんが、「じゃあ地獄へ」と言えば終わりなんですが、なんかおもしろいやつが来たぞということで、どんな人生だったかを語ってくれと言う。

そこから物語が始まります。

で、主人公は、ニューヨークのいいところの坊ちゃん育ちなんですが、女遍歴があったり、そういう生い立ちがぜんぶ回想シーンで延々と続くんですね。

そこがおもしろい。

だいぶ昔の、日本で言えば戦中の映画なんですけれども、価値観の違いとか、自由に対する考え方や恋愛に対する考え方が、かなりシリアスで興味深い。

コメディにしてますけれど、コメディ仕立てだからこそ、自由の大切さみたいなことを、わざわざ取り上げることができたという内容になっていたなと思うんですね。

結局、彼は最後はひとりになって死を迎えたわけですけれども、周りに迷惑かけて、奥さんにも苦労をかけて、後悔をして、地獄行きを選ぶんですが、そこから「地獄行きはみとめられないよ」というくだりになります。

そこがちょっと、モヤッとする部分です。

なぜ天国に行かされるのかという理由付けが、アメリカのキリスト教的な考え方に寄っているというか、オチがうまくつかめないようなところがボク自身にはあったんですけれども。

とはいえ、観た後の印象が嫌な気持ちになるというようなことはなくて、ふんわりした感じにさせてくれる映画で、よかったなぁと思いました。

「heaven can wait」って原題がついてるんですけど、いろんなバージョンがこのタイトルの作品にはあって、必ずしもこの映画と同じシチュエーションではないんですけれども、扱われることも多いテーマなのかなと思いました。

やはり、天国はそういうのをちゃんと見てるんだよっていうメッセージを、いろいろなかたちで伝えようとしているというか。

ボクがこの映画で思い出したのは、「死役所」というコミック。

死んだ人が行く役所を描いたものですが、このコミックの原作でTOKIOの松岡昌宏さんが主演したドラマを思い出して、あのシチュエーションもすごく近いと感じていました。

自分の人生が終わるとき、自分の人生はどうだったかっていうことを考えるってことは、人間にとっての大きなテーマなのかな、と。

そんな興味をもつ人も多いから、いろいろと作品化されてきた部分もあるんじゃないかなと思ったりするんですけれども、なかなかおもしろい映画でした。


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