カテゴリー: 試写

映画「苦い涙」はヘテロ・セクシュアルを超える愛の深さと恐ろしさを炙り出した「ベニスに死す」のアプデ版⁈

恐ろしくも完璧に構築された舞台芸術をフィルムに収めた──というのが表向きの本作に対する評価としよう。 功成り名を遂げた映画監督のピーターは、仕事のオファーの電話への対応から”なりふり”を構う、すなわち“武士は […]

「帰れない山」はイタリアのファミリー観を更新させる「北の国から」へのオマージュにあふれた作品だった[映画ながら観memo]

観応えのある映画だったというのか観終えたときの正直な感想だった。 というのも、147分という尺の長さがそうさせたことは否めないのだが……。 だからと言って辟易するわけではなく、悪い予感を抱きながらも何か(登場人物たちに訪 […]

“哲学”を“情熱”の軸に置いたファッションブランドの佇まいの記録〜映画「うつろいの時をまとう」【試写】

matohu(まとふ)というファッションブランドの成り立ちからファッションショーへのアプローチ、そして独自の表現チャネルを探り当てるまでに至る過程を記録したドキュメンタリー。 ファッションは“感性”が優先されるジャンルで […]

映画「THE FOOLS 愚か者たちの歌」は1980年代の反骨を現在にトランスフォームしたプロテスト・ドキュメンタリーだった

映画は、THE FOOLSのヴォーカル、伊藤耕が刑務所から出所するところから始まる。2013年のことだ。 4年の懲役を終えてシャバへ出てきた彼は、「最近の覚醒剤はインチキだと中国人が言っていたけど本当だね。覚醒剤をやって […]

“変わる”ために2人が見つけた“言葉”を歌うラヴコメディ〜映画「トゥモロー・モーニング」

明日の朝、すべてが変わる──でスタートするミュージカル映画。10年前の結婚式前夜から、10年後の離婚裁判前日を交互に行き来して、感情と周辺の状況の“アヤ”が織りなす人間模様を歌とともに綴っていくストーリーだ。 妥協とすれ […]

アフリカの失望を希望に変えたワインと人生のマリアージュ〜映画「チーム・ジンバブエのソムリエたち」

混乱と貧困にあえぐアフリカ・ジンバブエから生活のために南アフリカへ渡った4人。そこで初めてワイン”という飲み物があること、それが単なる嗜好品にとどまらず、深淵な精神文化を擁し、世界的視野と知識を以て対峙するに足るものであ […]