2021年第4クールのTVドラマ寸評[TVながら観memo]
メモアプリ Craftを久々に聞いたら、2021年の秋ぐらいに観ていた地上波連ドラのタイトルと公式サイトだけが記されたメモが残っていた。
きっと感想を書くつもりだったんだろうけど、忙しさにかまけで放置してしまったんだろう……(他人事!!)
ということで、目にしたからにはなにかしら書きとめておくことにする。
東京放置食堂
片桐はいりさん主演ということでチェック。
東京都の大島町にとある事情で流れ着いた元裁判官が、祖父から引き継いだ居酒屋のような食堂を営む工藤綾乃さん演じる小宮山渚とのやり取りをとおして自分らしさを取り戻していくという、こじれ具合がなんとも痛痒く病みつきになってしまう。
片桐はいりさん演ずる真野日出子は、彼女には珍しく陰のあるキャラクターで、それをシリアスに演じ切っているドラマであるところが貴重。
日本沈没-希望のひと-
TBS系の日曜劇場。私が小松左京著『日本沈没』を読んだのは出版された1973年で中学生だった。
同時に映画化されてこちらも観たけれど、当時はSFといえば「起こりえないけれど起こるかもしれない可能性のひとつ」という感じでとらえていて、恐怖というよりはそういう未来があるのかもしれないというような科学のシミュレーションを見ているようなものだった気がする。
例えれば天気予報で台風の進路予想図を示されているような感じかな。
当時で言えば「エクソシスト」のほうが身に迫るような恐怖を感じる映画だった。
2021年版の「日本沈没」は当然ながらエビデンスもかなりアプデされていて、そのあたりをノンフィクションとしても楽しむことができた。
小栗旬さんがグッとヒューマニティを厚くしているため、日本人大難民施策について視聴者に問いかけるパワーが薄れてしまった感があるところは残念だったかな、
彼と松山ケンイチさんの2人の活躍に任せるしかないなぁと思ってしまって、私事にできるような設定にはなってなかったから仕方ないか。
香川照之さん演じる田所雄介の過剰なキャラ付けは賛否あると思うけれど、狂言廻しであることを考えれば(実は田所が日本の沈没の結末を知っている体で登場している)あれぐらいの存在感がなければならなかったことにも納得がいくけど。
和田家の男たち
相葉雅紀さん演じるネットニュース記者が20年ぶりに再会したワケ有りの父と祖父との同居を始め、それぞれの世代と属性の違いを乗り越えながらメディアやファミリーについてのアプデにトライしていくという、けっこう深めのテーマでまとめていた社会派ホームドラマ。
37歳の男性が置かれている悲しくも厳しい状況を上手く描けていたのではないだろうか。
takt op.(タクトオーパス)
TVアニメは「鬼滅の刃」と「SPY vs. Family」ぐらいしかチェックしていない今日この頃なのだけれど、2021年の第4クールでやっていた「タクトオーパス」は途中から観てラストまで観続けた作品だった。
クラシック音楽を兵器として扱うという奇想天外なストーリーなのだけれど、まったく音楽的な知識は必要とされないし蓄積もされないというバトル糸の内容で、その諦めの良さ、単純にクラシック音楽をモチーフにすることのカッコよさだけを狙ったハードルの低さが、気軽に楽しめた要因だったと思う。
「音楽を力とする少女達」のキャラクターは「ウマ娘だなぁ」と思いながら観ていたんだけれど、ウマ娘ほどブームにならなかったことが惜しまれる(笑)
アバランチ
綾野剛主演のピカレスク・エンタテインメントものということで期待して観たんだけれど、期待どおりのかなりの力作だった。
八月は夜のバッティングセンターで
アニメ「八月のシンデレラナイン」のスピンアウトな実写ドラマ、という解釈でいいのかな?(笑)
確か、初回は観てなくて、3回あたりを観たら結構おもしろかったから観続けたというヤツ。
野球をテーマにしたドラマということで避けたんじゃないかと思うんだけれど、関水渚さんに惹かれちゃったんだと思う。
日本ベースボール界のレジェンドたちが登場するというオチも奇抜で、娯楽性があったと思う。
TOKYO MER〜走る緊急救命室〜
映画化もされたこのドラマの最初のシリーズを2021年にチェックしていた。
日曜劇場らしい強引な展開が鼻につくところも多かったけれど、楽しく観ていたと思います。
ハコヅメ〜たたかう!交番女子
原作マンガもパラパラと読んでみたけど、こち亀のようなタッチと内容だったので読み続け
られなかった。
一方のTVドラマ実写版はキャラが立ってすこぶるおもしろくなっていた。
永野芽郁さんの川合麻依と戸田恵梨香さんの藤聖子のコンビ、最高っス。
あと、ムロツヨシさんがやっぱり効いてるなぁ。
ムロさんと戸田さんのユシット、「大恋愛へ 僕を忘れる君と」だ! と騒ぎながら観てた(笑)。
これは2021年第3クール(7月〜)のTVドラマ。
ボクの殺意が恋をした
伝説の殺し屋に育てられた青年が暗殺のターゲットである女性に恋をしてしまうというベタな設定ながら、オチを丁寧に作っていてあきれずに観続けることができた連ドラ。
この枠で同じようなタイプのドラマが定期的に組まれているみたいだけど、飽きるんだよね…。
本作を超える力作の登場を待ちたい。