デジタル村民とつくる未来 [TVながら観メモ]

NHKの「Dearにっぽん」という番組で、新潟・山古志村のデジタル村民の取り組みが取り上げられていた。

実は私も、この取り組みが立ち上げられたときに、デジタル村民になるべくNFTを購入しようとしたのだが、すでに買うことができなくで、残念な思いをしていた。

NFT絡みのプロジェクトが霧散していくなかで、こうした実績を残している事例を知ることができるのはとても貴重だ。

そもそもデジタル村民の発端は19年前の新潟潟県中越地震被災からの復興を目的としたものだった。

それまでの被災地支援が募金(あるいは少し前進してふるさと納税を加えたり)だったものを、支援者を当事者に加えるというアイデアと、それを実現させるデジタルなツールを用いたことが斬新だった。

番組では「古志の火まつり」のリアルとバーチャルが融合するようすなどを紹介。

デジタル村民が村の過疎を解決できなかったことは、「古志の火まつり」が絶えたことにも現われているわけだが、2.5拠点生活の具体例として山古志が示した事例は、移住ありきの施策に一石を投じ、バーチャル空間に「行ける」というリアルな選択肢を加えることが可能になった。

“七か条の掟”で話題になってしまった池田町(富山)では「いかに地域の(リアルな)慣習を維持できるか」の実証実験としてはおもしろい試みだったかもしれないが、人口減をライフスタイルとどのように結びつけて変容させていくかが日本の全国的な課題であることを考えると、バーチャルという”領地”を開拓する可能性を秘めた山古志の試みのほうが伸びしろはありそうだ。