作家デビューを棒に振ったケイト・コレイン氏のGoodreads偽アカ誹謗中傷騒動
FRONTROWの記事の見出しで気になったものがあったので読んでみると、いろいろびっくり。
GoodreadsというのはAmazon.comが運営する書籍情報サイトのようで、スタートは2006年。登録者数はウィキペディアの2013年時点の数字しか確かめられないが、その時点で開設当初の60万人から2000万人へと爆増しているので、英文読書圏においてかなりの影響力のあるサイトといえる。
そこを舞台として勃発したこの騒動、ベストセラー作家のシーラン・ジェイ・ジャオ氏によるぐうの音も出ないほどの指摘で、2024年5月に発売するはずだった、ケイト・コレイン氏のデビュー小説『クラウン・オブ・スターライト(原題:Crown of Starlight)』が発売中止になる顛末が語られている。
ケイト・コレイン氏はいろいろと足掻いたあとにすべての罪を認めたが、それさえもシーラン・ジェイ・ジャオ氏は「同情を買おう」とする卑劣な行為と断罪。この行為の奥深さを滲ませている。
ちょうど昨日(2023/12/19)のVoicyで、西野亮廣氏が対処し始めたというデマ記事事件の顛末を耳にしていたところで、彼が言っていた「悪魔の証明」の難しさを、シーラン・ジェイ・ジャオ氏が見事に遂行していたことと、最近の世情で政治資金規正法の裏金問題も相俟って、透明性におけるトレーサビリティの重要性を改めて感じたところだった。
もちろん、2チャンネル情報らしき不確かな西野亮廣氏の記事を検証もせずに引用して話題を集めようとした(と思われる)ライターを名乗るS氏の落ち度は職業倫理以前の稚拙さとしか言いようがないのだけれど、逃げ得になりがちな日本に比べるとGoodreads騒動の透明さは(シーラン・ジェイ・ジャオ氏の執拗にして聡明な追及があればこそだけれど)見習うべきかと思った話題だった。