#ワタシからボクになる

ワタシからボクになる~元女子プロレスラーの覚悟 密着600日~

元女子プロレスラー「花月」こと石野由加莉さんは、秘めていた「男として生きる」思いを実行することに。決断させたのは、女子プロレス時代にタッグを組んでいた後輩・木村花さんの自殺だった。自分らしく悔いなく生きるため性別適合手術を決意。カメラは、手術台に向かう彼女を見送り、男性・石野結(ゆう)となった彼の600日を追った。男性更衣室、ストリップ、就職…男として数々の初体験。憧れの男性生活の現実とは!?

NNNドキュメント’22の1時間枠のコンテンツ。

この番組は30分と1時間のものが
あるのですけれど、こうした
重いテーマではちゃんと時間を
割いていますね。

石野結(ゆう)さんは性別適合手術を受けて、
憧れの男性生活を送ることになったのですが、
そうなったことで実感する諸々の“壁”を
カメラが追っていきます。

結さんの(少なくとも画面を通して感じる)
明るさがこの重いテーマを見やすくしている反面、
それで済ませてはいけないという危機感を
感じたりもします。

いや、こうした観るものへの逡巡を与えることが、
ドキュメンタリーの意義なのかもしれません。

番組では戸籍変更届のことについても
ちょっとだけ触れられていましたが、
「江戸川区の戸籍変更届」と検索しても
ネットでは見つからず、窓口に相談する
しかないのかもしれません。

その場合、受け付けを前提とした
自治体なら問題は少ないかもしれませんが、
そうでない場合には当事者が嫌な思いを
する確率が高くなることが予想されます。

こうした“壁”を少しでも低く、あるいは
無くすためにも、情報の公開と周知を
していただきたいと思うのですが。

私のような「興味をもった者」が
気軽にアクセスできるようになることが、
こうしたドキュメンタリーの役目であり、
行政の責任でもあると思います。