日中国交正常化50年行事がけっこう盛りだくさんなのに低調な件【ニュース拾い読み】


今から50年前の29日、北京で、当時の田中角栄総理大臣と中国の周恩来首相が日中共同声明に調印し、日本と中国の国交が正常化しました。
28日は、松野官房長官が、中国の国政の助言機関、全国政治協商会議の万鋼副主席と総理大臣官邸で会談し、建設的かつ安定的な日中関係の構築に向け、ともに努力していくことが重要だという認識で一致しました。
29日東京で開かれる記念のイベントには岸田総理大臣は出席せず、林外務大臣が出席する予定です。

日本と中国の関係はこの20年ほどで大きく変わってきたと言われます。

中国にとって日本は最大の貿易相手国。一方で軍事面では
沖縄・尖閣諸島周辺海域での領海侵入など覇権主義的な動きを強めています。

日中では対面での首脳会談が3年近く実施されていません。

そんななか、8月には米下院議長のペロシ氏が台湾訪問、
中国が対抗して行なった軍事演習で弾道ミサイルの一部が
日本の排他的経済水域(EEZ)の内側に落下したりしています。

そのなかで迎えた国交正常化50年ですが、
記念行事は相次いで行なわれる予定です。

外務省では「日中国交正常化50周年事業カレンダー」を設け
一覧にして記念行事を掲載しています。


これを見ると、津々浦々で記念行事が計画されていることがわかります。

計画は盛りだくさんなのに低調な原因は、まずコロナ禍。
人々の往来がないなかでの行事なので、盛り上がらないのでしょう。

来月には中国の共産党大会が開かれる予定ですが、
これまでの対日政策に大きな変化はないとの大方の見方。

当時の田中角栄総理大臣と周恩来首相は丁々発止の
やりとりがあったと読んだことがありますが、
その葛藤を超えて結ばれた国交正常化であることから、
周恩来氏が悲しんでいるという意見もあるようです。