“生きづらさ”を抱える人に贈る愛のメッセージ(映画「ヴォイス・オブ・ラブ」試写感想)
セリーヌ・ディオンの半生をつづった映画「ヴォイス・オブ・ラブ」を、いち早く鑑賞しました。
セリーヌ・ディオンさんといえば、映画「タイタニック」のテーマ曲を歌って、世界的大ヒットを飛ばしたポピュラー歌手。
カナダ人だということぐらいは耳にしていましたが、あとはラスベガスで長期公演をやっていたというバブリーなトピックを知っていたぐらいかな。
ジャズ畑とは微妙にズレていたので、これまでちゃんと聴いたことがなかったというのが、正直な話。
映画「ヴォイス・オブ・ラブ」
セリーヌ・ディオンさんはたびたび半引退のようなことをされていたということもうっすらと記憶にありましたが、昨年もライヴで元気なお姿を見せてくれているようです。
このタイミングで「なぜ彼女の映画が?」というのは、まず最初に浮かんだ疑問。
それにこの映画、フランス映画なんですよね。
というのも、セリーヌ・ディオンさんの出身がカナダのケベック州で、公用語がフランス語という、カナダのなかでも異質な文化圏にある土地柄なんです。
だからセリーヌ・ディオンさんもフランス語ネイティヴ。
ということで、初期の歌はフランス語で歌われていて、彼女がヨーロッパに進出した1990年代には、特にフランスで人気が高まったという背景があります。
で、フランスの著名なマルチタレントのヴァレリー・ルメルシエさんがセリーヌ・ディオンさんの大ファンで、ぜひ彼女の半生を映画にしたいと企画を立てて、実現したという、そういう自然発生的な制作だったために、このタイミングになったようなんですね。
「ヴォイス・オブ・ラブ」のポイント
さて、この映画なんですが、セリーヌ・ディオンさんの半生を追ったという内容ではありますが、12歳でデビューして世界を魅了する歌姫というイメージよりも、14人兄弟の末っ子で引っ込み思案、学校へも通わず友だちはいなくてマザコンという、生きづらさに押しつぶされてもおかしくないような少女が、オトナになっていく過程で自分の生きる道をトライ&エラーしながら(何度も後戻りしながら)なんとか見つけていくという、ロールプレイングのような内容になっているのです。
まとめ
よく、「人生はTVゲームじゃないんだから」と言ったりしますが、この映画を観ると、どこかでゲームオーバーになったとしても、また自分の道を信じて再起動させればいいんだという「先駆者」がいることを教えてくれるんじゃないでしょうか。
だからこそ、セリーヌ・ディオンさんの歌は、その上手さや声量だけでなく、しっかりとリスナーの心を励ましてくれるんじゃないかと思った次第。
映画「ヴォイス・オブ・ラブ」情報
『ヴォイス・オブ・ラブ』本日より都内のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷では、先行公開スタート!
12/31(金)からは全国ロードショー!