夭折の落書きアーティストは壁の向こうになにを見ようとしたのか #バスキア、10代最後のとき


12月22日から公開している映画「バスキア、10代最後のとき」を観た。


 

 

ジャン=ミシェル・バスキアは1960年ニューヨーク生まれのアーティスト。


17歳でSAMOというグラフィティーを描くようになり、ソーホーで活動するようになる。


1980年代は、アンディ・ウォーホールらと活動を共にするなど、現代アートの旗手のひとりとして注目される。


1988年、ニューヨークのロフトで死去。薬物の過剰摂取によるものだった。享年27歳。


名前ぐらいは知っていたけれど、あまり興味をもてる人物じゃなかったかな…


同い年なんだね。


そうだったんだよね。グラフィティーというのに当時は興味をもてなかったから、あまり親近感が湧かなかったな。


ヒップホップ・カルチャーとしては重要な人物だよね。

 

その辺を意識するようになったのは、90年代以降だから、ようやく今になって興味のある人物になってきたのかもしれないな。


バスキアの生涯を追ったノンフィクション映画っていう感じ?


そーゆー映画は既に何本かあるようだから、あえて10代というところに絞り込んだ内容にしたみたい。


ということは、天才が世に出るまでの、いわゆる“スター誕生”的な物語?


どちらかと言うと、関係者のインタビュー映像をつなぎ合わせた、フィルモグラフィー的な内容だったかな。


ストリート・アートだから、作品を紹介するといってもなかなか難しいかもね。


そういう意味では、出演している関係者たちの証言というのが重要になるんだけど…


監督がジム・ジャームッシュのパートナーであるサラ・ドライバーだし、そのジャームッシュも出演してるけど。


元カノが続々と出演して語っているけど、さすがに30年以上も前のことだから、彼のアーティストとしての本質を浮き彫りにするだけのネタっていうのがちょっと欠けてたかもしれないなと思った。



総評としては?


娯楽性は残念ながらあまりないんだけれど。グラフィティーアートというものを知るための資料性はけっこう高いじゃないかと思う。


興味のある人は、上映館をチェックしてみてください。こういう映画って、逃してしまうと思見られないかもしれないからね。