GENKINGさんの「Googleは使わない」という発言の記事を読んで考えたこと
GENKINGさんの発言に注目が集まっていました
Googleは使わない、SEO対策しているから——Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」|TechCrunch Japan
GENKINGさんはタレント&モデルとしてテレビなどで観たことがある人、という認識。
テレビといってもドラマではなく、いわゆるバラエティですね。
しかしてその実態は、Instagramのフォロアーが84万人(記事掲載当時)という、インフルエンサーにしてマルチクリエーターとしての顔も持っていたんですね。
彼はInstagramを日本参入初期のころから始めたそうですが、友だち以外の知らないユーザーから、アップした写真の内容について質問が来たことをきっかけに、フォロアー数を増やすコンテンツを意識していったようです。
そうした未知のフォロアーに対しても、mixiでの経験があったことから拒否反応は少なく、発信を意識したスタンスに移行していったとのこと。
次第にInstagramへのアップがイベント化していくなかで、韓国のブランドから提携のオファーもあり、Instagramが彼のなかでビジネス化していきました。
こうした背景のなかでSNSと付き合ってきたGENKINGさんならではの、コンテンツに関する“哲学”がちりばめられていたのがこの記事でした。
アップする写真は徹底的に撮り直し、品質を管理することを心がけているとのこと。
多いときは1アップロードに対して800枚を録り直すと言うから、プロ以上かもしれません。
その写真を撮るためのiPhoneは2台持ち。それも予備ではなく、1台はライティング用というから徹底しています。
国別の反応にも敏感で、おそらくアクセスを分析しながら案分を考えて、その月ごとの国別の嗜好を反映したコンテンツ配信を心がけているようです。
記事後半は、GENKING流のネットコンテンツ批判になっていて、それがおもしろかったのですが、そのなかでもGoogleに言及していた部分は秀逸でした。
ちょっと引用しておきましょう。
Googleで検索すると文字が出てくるし、(検索結果は)SEO対策されている。あとはスポンサー(広告)とかが上がってきて…ネットってリアルじゃない。Instagramは検索することで言葉より画像が表示される
検索はGoogleやYahoo!の検索ポータルへアクセスするという、初期設定のままの人もまだまだ多いと思います。
しかし彼(もう現在は“彼女”でしたね)はそれを、作為された結果であると一刀両断しているのです。
そして、Instagramでの検索なら映像が優先されるので、ノイズなしに「見たいモノを見ることができる」と考えているわけです。
映像を徹底的に作り込んでいるからこそ、映像ではまだまだ「嘘がつけない」ということを、肌感覚で知っているということでしょう。
すでに大手検索サイトでは、5G時代の到来に備えて、動画への対応に余念がないという情報が入るようになってきています。
GENKINGさんも、今後はより動画が重要になっていき、自分でも動画が中心になっていくだろうと考えているようす。
画像認識も、動画中の文字認識も、5Gを待たずに精度が高まることは必至と言えるでしょう。
SEOもこうした流れを受けて、いたちごっこのように動画へのねじ込みが盛んになっていくのでしょうが、GENKINGさんのインフルエンスを見ていると、本当の情報伝達力というのは“自然体”に勝るものがないような気がしてしまいます。
あ、活字時代とあまりかわりないということか……。