映画「きみへの距離、1万キロ」はグリムとディズニーとジブリとタチコマへのオマージュが詰まっていた #キミキョリ

 

映画「きみへの距離、1万キロ」を観てきました。

監督はキム・グエン。2012年公開(日本では2013年)の「魔女と呼ばれた少女」でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートして一躍脚光を浴びることになった、カナダの新鋭。

名前から想像できるかもしれませんが、彼は父親がベトナム人で、カナダ人の母親とのあいだに育ったミックス。それが彼の作品に色濃く反映されています。

「きみへの距離、1万キロ」でも、北アフリカの砂漠地帯とアメリカ・デトロイトの2つの地点を舞台に、1万キロという物理的な距離を感じさせない設定のなかで人間関係を描いていくという、時空をミックスする独自の世界観で“出逢い”を描こうとしていたのではないでしょうか。

さて、あらすじは公式サイト(映画「きみへの距離、1万キロ」公式サイト 2018年4.7公開などを参考にしていただくとして、この映画を観たくなるのかならないのかに関係しそうなキーワードを挙げて、紹介に変えてみたいと思います。

この記事に挙げた4つが、そのキーワード。

まず「グリム」というのは、言うまでもなくグリム童話のことですが、なにを言いたいのかというと、「美女と野獣」なのですね。

この映画、野獣の視点から描いた恋愛ドラマだったのだということに、観たあとに気づいたもので。。。

最後に、野獣が“王子様”に変身して、彼女の前に現われます(笑)。

「美女と野獣」がもちーふであるなら、それは当然、ディズニーへのオマージュになったいるはず。

そこからジブリにどうつながるのかと言えば、「ハウルの動く城」の案山子“カブ”をにつながっている、と。

そしてなによりも、この映画の主人公と言える“ジュリエット3000”こそ、「攻殻機動隊」のタチコマを想像させずにはいられなかったりして……。

こうした多層的な脚色によって、荒唐無稽とも取られがちな「1万キロという距離を超えたバーチャルなのにリアルな恋物語」を、オタク心にも響く作品に仕上げていると言えるでしょう。

そのあたりが、キム・グエン監督ならではの手腕なのですね。

こうした小ネタを上手く織り込んでいるので、二度見したくなる怪作、と言えるんじゃないでしょうか。