WEBにはあまり紙媒体の表記ルールを持ち込まないほうがいいのかもしれない

 

この記事は、2014年11月にアップして、消えてしまったものの再アップです。

 

原稿を書くという仕事は、中身はもちろんだが、体裁についても慣習やローカル・ルールを守らなければ受け入れられないような部分が多々あった。

仕事をし始めたころに、文字統一や用字用語などを一所懸命覚えていたことを思い出したのがこの記事。

 

感嘆符・疑問符の後に全角空白(スペース)が必要になる理由と、Webメディアの表記ルールについて|LIG inc

 

5270408131_411d48640d_m photo by inggmartinez

 

基本的に現在も出版は“現場主義”であることが多いようだが……

 

外注の割合が増えるに従って、こうした統一ルール、マニュアルのようなものの必要性が高まったに違いない。

 

ボクが仕事を始めた1980年代初頭には、統一のルール・ブックは朝日新聞と共同通信社の用字用語という冊子が影響力をもっていて、これに準拠しながらそれぞれのメディアの「例外」を作っていく、という手法が主だったように思う。

 

もとになっているのはJIS規格だったことはいまも当時も同じなのかもしれない。アナログな出版の世界でも使いづらさを感じていたことは確かだ。

 

次第に出版がデジタル化すると、こうした統一規格の必要性は高まっていったに違いないが、用字用語や体裁の部分は印刷と区別され、アナログの気風が残ったのではないだろうか。

 

これがいまの表記の混乱につながっているとも言える。

 

実際にパソコンの辞書の変換も、いろいろなパターンが出てくるので、こうした統一を知らない一般の人にはかなり使いづらいものなのではないだろうか。

 

要は、表記で統一するのではなく、表示をフレキシブルにできるようにすればいいだけなのだが、それがWEBの世界ではまだまだというか、なかなかできない。

 

漢字や送り仮名はライターや編集の「主観」が必要になるが、デザインの部分はかなり人間とマシンが一体化しないと理想にはたどり着けない。

 

そういう意味で、まだまだWEBメディアは頭と手足がバラバラなものだと言わざるを得ないのかも。